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naomi & goro

passagem

品番:RZCM-46343
2009.10.21発売
税抜 2,667円
レーベル commmons / Avex
333DISCS SHOPでもご購入いただけます。

「良さそうだとは思っていたけれども、それ以上にずっと良かったです」ー菊地成孔

ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、そしてブラジル音楽を敬愛する伊藤ゴローと布施尚美によるボサノヴァ・デュオnaomi & goro。ボサノヴァカバー集「Bossa Nova Songbook 2」に続く8枚目は、セルフカバー4曲を含むオリジナルアルバム。「Bossa Nova Songbook 2」と同時期にリオデジャネイロ最強のメンバーを迎えリオで録音いたしました。

ピアノに坂本龍一、チェロにジャキス・モレレンバウムがゲスト参加! ボサノヴァファンに、すべての音楽ファンに、まさに必携となるアルバムです。

1. [Days of May] 作詞、作曲: 伊藤ゴロー / 英訳: 佐鳥葉子 3:41
2. [Southern Cross 7] 作曲: 布施尚美 3:32
3. [Gabriela] 作詞、作曲: 伊藤ゴロー / 英訳: 青芝和行 4:01
4. [Silent Clouds] 作詞、作曲: 伊藤ゴロー / 英訳: 青芝和行 4:23
5. [Soup Song] 作詞:tarcov, 布施尚美 / 作曲:伊藤ゴロー 3:43
6. [Rua Caminhoa](Instrumental) 作曲: 伊藤ゴロー 4:39
7. [No Return] 作詞、作曲: 伊藤ゴロー / 英訳: 正山千夏 3:54
8. [Ran Into A Bookstore] 作詞: 布施尚美 / 作曲: 伊藤ゴロー 3:46
9. [3 de Marco](Instrumental) 作曲: 伊藤ゴロー 4:18
10. [I See Me Passing By] 作詞、作曲: カルロス・リラ、ケイト・リラ 3:36
11. [Good Night Song] 作詞: 伊藤葉子/作曲:伊藤ゴロー/英訳: スティーヴ・サックス 3:57
Total Time:44:04

naomi & goro
Vocal:布施尚美
Guitar:伊藤ゴロー

Musicians
Piano:Itamar Assiere
Bass:Jorge Helder
Drums & Percussions:Rafael Barata
Flute, Flauta & Soprano Sax:Eduardo Neves
Flugelhorn:Vander Nascimento
Strings:
Cello:Hugo Pilger
Violin:Bernardo Bessler
Violin:Gustavo Menezes
Viola:Christine Springuel

Cello:Jaques Morelenbaum (tr.11)
Piano:坂本龍一 (tr.1)

Produced by 伊藤ゴロー

Illustration, Jacket Design:菊地敦己 (Bluemark)

アルバム特設ブログ http://blog.livedoor.jp/naomiandgoro2009/
naomi & goro www.naomiandgoro.jp
commmons www.commmons.com

ジャキス・モレレンバウム(チェロ)
「このブラジルでナオミ&ゴローのプロジェクトに参加し、弾くことができて嬉しく思ってます。”Good Night Song”は、とても気に入りました。とても繊細な曲ですね。遠く離れた国のそれぞれの文化が寄りそい、音楽を通じて兄弟のようにいっしょになれることは、とても素敵なことだと思います。」

Mario Adnet(ミュージシャン)
ナオミ・アンド・ゴローからフレッシュなアルバムが届けられた。ゴローは才能とオリジナリティーを持った優れた作曲家だと思う。彼の生み出す音楽には独得のフレーバーがある。なにより素晴らしいのは、彼なりの方法で吸収し調理されたブラジルのサウンドが作品中に満ち溢れていることだ。これは普遍的な才能と言えるだろう。コングラチュレーションズ!

Duda Mello(レコーディングエンジニア)
ナオミ・アンド・ゴローというアーティストと出会い、共に作業する機会に恵まれたことに感謝しています。ゴローのオリジナル曲は、美しく刺激に満ちた名曲ばかりで、またギタリストとしても大変優れています。ナオミのやさしい歌声は、最初にスタジオで耳にして以来ずっと僕を魅了し続けました。そんな素敵なミュージシャンが2枚の素晴らしいアルバムを作り上げました。このプロジェクトへの参加は本当に楽しい経験でした。

Rafael Barata (drums)
なんて甘く、柔らかな声なんだろう。
私が生まれた頃、父であるロベルト・メンデスは日本で演奏活動をするためブラジルを後にした。父はサッシペレレという店で演奏していたのだが、そこには当時17歳の小野リサさんがいて歌手としてのキャリアをスタートしようとしていた。今回、息子である私も日本人であるあなたたちと演奏し、本物の音楽のバイブを感じることが出来た。君たちnaomi & goroはブラジル人である我々よりも深くブラジル音楽を理解していた。ナオミ、君の声がそれを証明しているんだ。

優れた作曲家にして、アコースティック・ギターの名手ゴロー。彼の書く曲はどれもすばらしい。リオで行った彼とのレコーディング作業はとても楽しい経験だった。彼の曲はブラジリアン・バイブに満ち溢れていて、ブラジルと日本との深い関係を実感した。私は誇らしく、幸福な気持ちにさせられた。我々は音楽を通じた兄弟なんだ。素敵な作品をありがとう!

〈通訳の肥田哲也さんによるナオミ&ゴローのリオデジャネイロ・レコーディング秘話(番外編)〉

★「イキマショウ!」と「ア・ボア」
ゴローさんとスタジオ・エンジニアDuda Melloの間でもっとも頻繁に交わされた言葉。「イキマショウ!」はポルトガル語でVamos、しかし音的には「E que macho=なんて男らしい!」に聞こえる(らしい)。「ア・ボア」はアナザー・テイク、いいとこをもう一回という意味です。

★巨匠ジャキス・モレレンバウム
ゴローさんはしきりに巨匠の名前を繰り返し、「名前のイントネーションが、もぉれれんばぁーうむって音楽的だねぇ」と感心しきり。巨匠は数々の名テイクをよどみなく取り終え、「お疲れさま~」と日本語であいさつして去っていきました。

★エドゥアルド・ネヴィス
超売れっ子のフルート/サックス奏者のエドゥアルドは、1日スタジオにやってきて怒濤の10曲録りをこなしました。ゴローさんの曲がとても気にいった様子で、「ほんとうに曲がいいと、もう何曲でも気持ちよく演奏できるよ」とコメント。また7拍子の難曲も、「7拍子、好きなんだよね」と素晴らしいソロを連発でした。

★ギター
ゴローさん、本当はマリオ・アジネー所有のタカミネを借りてレコーディングに使いたかった(らしい)。後日、マリオが自分の新作のミックスをしているスタジオ・メガに遊びに行って、ゴローさんがマリオにその話をすると、「バーデン(パウエル)が最後に使っていたギターとタカミネの両方でレコーディングしたんだけど、やっぱりタカミネの方がよくてねぇ」……。というわけで、次回に持ち越しになりました。

★Sandman  曲:Silent Clouds
砂男。眠りの魔法をかけるひと(らしい)。歌詞のなかで不思議な存在感をもって響いてくる言葉。この曲のミックス中にはみな睡魔に襲われました。

★タイトル
オリジナルアルバムのタイトル「Passagem」は英語のパッセージ、通りすぎること。また、音楽用語としては経過的な音符群のこと。もともとは、Passagem – 30 de Marco – Vento(パッセージ/3月30日/風)という写真のメモ風なタイトルをゴローさんは考えていましたが、長すぎるのでPassagemのみになったそうです。ミックス・スタジオはトム・ジョビンが愛したジャルジン・ボタニコ(植物園)に面しており、たまに小猿の群れが現れるような緑溢れる環境でした。そこで生まれた作品は、リオの風が軽やかに吹き抜けるような心地よさを感じさせてくれます。

★スタジオ・メガ~ロボ・マオ
リオでは大物アーティストがよく使うスタジオ・メガでベイシックを録ったあと、ジャルジン・ボタニコ横のスタジオ・ロボ・マオに移りました。ギタリストのダード・ヴィラ=ロボスと音響エンジニアのドゥーダ・メロが共同運営する出来たてほやほやのスタジオで、なんとナオミ&ゴローのレコーディングがこけら落としでした。ダード・ヴィラ=ロボスは伝説のロック・バンド〈レジアゥン・ウルバーナ〉で活躍したギタリストで、ブラジルが誇るクラシックの大家エイトール・ヴィラ=ロボスの孫にあたり、現在は映画音楽のプロデュースに携わっています。ミックスをしている時に、マリーザ・モンチがスタジオに現れてTVグローボのインタビューを収録するという一コマもありました。

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