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tico moon

silent sea

2004年10月22日発売
品番:333D-11



1. slow dive / T.Kageyama
2. heartbeat / T.Kageyama
3. hot milk / Y.Yoshino / T.Kageyama
4. Water is Wide / Traditional British Isles
5. silent sea / Y.Yoshino
6. RAIN / Y.Yoshino
7. 浮き雲と三輪車 / Y.Yoshino / T.Kageyama
8. From Northern Land / T.Kageyama
9. sketch for summer / T.Kageyama

recorded : April-July.2004 by tico moon
mixed by Kageyama Toshihiko
mastered by August 22.2004
produced by tico moon,Ito Yoko(333DISCS)

ファーストアルバム『lento』から約一年ぶりにアルバムを作りました。
前回はtico moonの色々な側面を知っていただきたく、一枚のアルバムの中にいろんなタイプの曲を詰め込みましたが、このアルバム『silent sea』は、一枚の額の中に9枚のポストカードが入っていて、遠くから見ると一枚の絵に見える、そんなアルバムを目差して作りました。

秋の夜長にじっくり聴いていただける心地よいサウンドに仕上がっています。
人によって見える絵は様々だと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。(影山)

ティコムーン「アイリッシュハープとギターによるスローミュージック」
2001年7月、ハープ奏者:吉野友加と、ギター奏者:影山敏彦が下北沢で出会い結成したtico moon。
結成当初はアイリッシュハープとガットギターのアンサンブルで、アイルランドのトラッドや中南米音楽等を中心に演奏し、 当時から音の響きあう瞬間を最も大切にしながら演奏活動を行ってきました。
2002年からはオリジナル曲の作曲/演奏にも積極的に取り組み始め、2003年10月にファーストアルバム「lento」をリリース。 音の響きあう瞬間にほっと一息リラックスできる、いままでにありそうでなかったピュアなヒーリングミュージック。

吉野友加
11歳よりグランドハープをJ.モルナール氏に師事する。 その後ポピュラーハープを学び、グランドハープの特性を活かしたアレンジで演奏活動を行う。 数年前よりアイリッシュハープの演奏を始め、現在ではティコムーンの他、ムースヒルトリオやRAM (ワールドスタンダード/鈴木惣一朗 + カマアイナ/青柳拓次 + ムースヒル/伊藤ゴローによるバンド)等にメンバーとして参加。 その他レコーディングでは、畠山美由紀、湯川潮音、anonymass、森山良子などでアイリッシュハープを演奏。 銀座十字屋のハープ教室の講師も務めている。
影山敏彦
幼少の頃より音楽好きで、学生時代に始めたエレキギターでバンドでの演奏活動を始める。
数年前よりブラジル音楽に興味を持ち、同時にガットギターの響きに魅せられ、ボサノヴァギターを学ぶ。
その後アコースティックギター演奏の奥深さを思い知らされ、本格的にギターの響きを追求するためクラシックギターを学び始める。また数年前より作曲にも興味を持ち、現在ティコムーンで自作曲を発表している。

曲解説
1. slow dive
スカイダイビングの中継映像は、撮影しているカメラマンも一緒にダイブしているため、ダイバー達はものすごいスピードで落下しているのにもかかわらず、映像では全く静止している様に映っていますよね。そんな、すごいスピード感と完全な静止の同時進行を演奏で表す事ができたらと思って作った曲です。もちろんタイトルの”slowdive”は造語です。(影山)
2. heartbeat
心臓の鼓動はいつも一定の様でありながらちょっとした動揺で揺れ動く、そんな微妙な変化についての曲です。初めてリズム楽器(?)を入れてみました。(影山)
3. hot milk
実は影山/吉野の初共作曲です。主メロディーを吉野、コード進行とブリッジを僕が書いてます。僕達なりの子守唄ですが、タイトル命名者の吉野はミルクを飲めません!(影山)
仕事から帰って一息つく、そんな時になにを考えるのかなと、演奏する度に違う事を思いながら弾いています。ミルクはダメですが、ミルクたっぷりのカフェオレは大好きです!(吉野)
4. Water is Wide
tico moon結成時からのレパートリーです。イギリスの古い民謡でとても綺麗な曲です。初めて聴いた時から大好きでした。今回録音したアレンジも気に入ってます。(影山)
5. silent sea
録音も終盤に差し掛かったある夜、アルバムの中間にブリッジになる様な曲が欲しくなり、手近にあったレインスティックやバイオリンの弓やハープのハーモニクスを即興で録音&編集しました。思いの他上手くいき、すぐに”silent sea”というタイトルも思い付き、そのままアルバムのタイトルになりました。(影山)
ずっとやってみたかった弓弾きハープに挑戦してみました。倍音の出方がとても気に入っています。(吉野)
6. RAIN
雨と一言でいっても色々な雨がありますが、ずばり熱帯のじめっと湿った雨をイメージした曲です。tico moonではめずらしくハープとグロッケン(鉄琴)のみの演奏です。ライブではグロッケンを前に緊張して震える影山の手を見る事ができるでしょう。(影山)
何気なく弾いたものが、雨を感じさせる曲になりました。雨は好きです。(吉野)
7. 浮き雲と三輪車
アキ・カウリスマキというフィンランドの映画監督の作品に「浮き雲」という映画があるのですが、曲ができた瞬間にその映画の中の風景が思い浮かんできて、タイトルに拝借しました。登場人物は皆無表情、色彩も全体にくすんでいるのですが、見終わった後に何故かほっと暖かい気持ちになる映画です。(影山)
8. From Northern Land
アルバム中最も勢いのある曲になりました。フロンティアーを目指しながらも、地に足を付けてゆっくりと、しかし確実に前に進み続ける、そんなイメージで作りました。tico moonもいつまでもそんな気持ちで演奏していきたいと思っています。(影山)
9. sketch for summer
夏が去ってゆく時に湧いて来る独特の感情って不思議ですよね。寂しい様な懐かしい様なほっとした様な様々な感情が混ざり合った、そんな気持ちを曲にしてみました。アイリッシュハープの響きがとても綺麗で、初めにあったイメージ以上の曲になりました。(影山)

review
水滴のようなハープ。さざ波のようなギター。
ティコムーンのみずみずしい音楽をくりかえし聴いているうちに心に窓が開いて”静かな海”が見えてきます。 小林深雪(小説家)

アイリッシュの後にクリーム、ソーダブレッド、コーヒー、パブ、リネン、セッターと続けてみる。ほら、不思議とどれもほっくり。好みのものばかり。tico moonのアイリッシュハープも素敵なわけです。 福田里香(料理研究家)

silent seaを聴いていると海の中にトリップします。海の中の流れや海中から見上げた月の光、海流の泡、そして体のしなりや心臓の鼓動、いろんな記憶が感覚としてよみがえってきます。tico moonの広くて温かい人間性にも触れ、やさしい気持ちになりました。静かな月の出る夜の海辺で聴けたら・・・きっと海に溶けちゃいますよ。 布施尚美(naomi&goro)

ゆかちゃんのこと話します。 MOOSE HILLのライブでいつもアイリッシュハープを弾いてもらってます(お世話になってます、いつもありがと)そのハープはとても素敵な音がするのですが、トラッドな音楽の為の楽器で、僕らがやっている音楽を演奏するのは大変むずかしく糸巻きの近くにあるフックで(これでピッチを半音かえられる)忙しく調弦しながらの演奏です(ごくろうさまです!)そんなゆかちゃんはいつも笑顔、影山君の無理な注文にもスーパーテクで答えます。tico moonの素敵な音楽は影山君の繊細できめ細やかな作曲とゆかちゃんの必殺技があります。 伊藤ゴロー(MOOSE HILL , naomi & goro)

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