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●パリの街角から

 

 

 

「今日の献立は、サラダにシェーブルのチーズに…。」

「パリの幼稚園」

こんにちは、フルール ド クールの阿部桂太郎でございます。皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて今回は、娘の通う幼稚園の様子についてお話したいと思います。

 

我が家の娘は3歳。昨年の秋から幼稚園に通い始めました。なお本当は公立の幼稚園に入れたかったのですが、私達家族の住むパリの5区ではどこの幼稚園も満員で、やむなく私立の幼稚園に入れることにしました。

 

 

始業は朝9時。そのため、朝8時半から9時までの間に登園することになっています。また、その30分間しか入り口の門は開かず(暗証番号を入力して開門)、それ以前も、それ以後も、基本的に門は閉ざされてしまいます(夕方の終業時間まで)。さらに、9時の始業であっても、時間ぎりぎりに登園しないようにと先生から言われています。理由は、時間にゆとりをもち、落ち着いた気持ちで、始業の時間を迎えて欲しいからとのこと。

 

なお、毎朝僕が娘を幼稚園まで送って行きますが、登園してくる子ども達を見るのはなかなか楽しいもの。小さな自転車に乗ってくる子やトロティネット(trottinette:キックボード)を蹴りながらくる子、お父さんの運転する大型オートバイに跨ってくる子に、ベビーカーに揺られてくる子など、実に様々です。また、我が家だけでなく、お父さんに送られてくる子どもが多いのにも驚きです。

 

お昼ご飯は幼稚園で準備され、皆んなで一緒に食べているようです。幼稚園の玄関を入ったところに小さな黒板があり、そこに月曜日から金曜日までの献立が記されています。また、お昼ご飯を食べる前にも心を落ち着かせ、皆で手をつないで「いただきます」の歌を歌うようです。そのため現在は、自宅で朝ご飯や夕ご飯を食べる前にも、家族三人で手をつないで「いただきます」の歌を歌っています。

 

夕方は、終業時間に退園することも、また、午後6時までの延長保育をお願いすることもできます。我が家の娘は毎日延長保育をお願いしているので、午後6時までに迎えに行くようにしています。なお、先日、娘を迎えに行った時のこと。僕の姿を見た途端に泣かれてしまったことがありました…。「何か嫌なことでもあったのかな?」と本人に尋ねてみたところ、「これから皆んなと一緒にダンスを踊るところだったの~。踊ってから帰りたい~(泣)」との返事。思わず、笑ってしまいました。

 

また、幼稚園にいる間はフランス語を話すため、語彙も発音も理解力も、僕よりずっと上手くなっている彼女。現在では、「ねっ、○○したい時はフランス語で何て言うの?」と、僕の方が教えてもらっています。さらに、最近トイレも一人で用を足すことができるようになった彼女。「ねっ、おしっこに行く時は何ていうの?」と聞いたら、「ジュ フェ ピピ(Je fais pipi:おしっこをする)」。「じゃ、おもらししちゃった時は?」と聞いたら、「セ パ グラーヴ!(C’est pas grave!:気にしな~い!)」だって。

 

阿部桂太郎

1965年8月22日生まれ。新潟県小千谷市出身。2003年よりフランス、パリ在住。インターネットショップ「フルール ド クール」を営む。好きなことは、旅をすること、食べること、温泉に入ること。