333DISCS PRESS

●ニューヨークの街角から

「橋の見えるニューヨーク」

ギタリスト、ソングライターの塚本浩哉です。

「ニューヨークの街角」からということでこのコーナーに書かせてもらうことになりました。今回初めてということで、少し自己紹介をさせて下さい。

タイトルの通り、ニューヨークに住んでおり、今年でアメリカ生活12年目になります。渡米後ジャズ、南米音楽など様々な音楽をやってきましたが、ここ数年はアコースティックギターを主に用いながらシンプルな編成での新しいアコースティック音楽を開拓しているところです。またこの夏の終わりに、333DISCSより、アルバム「Heartland」がリリースされることになりました。9月にはそのリリースツアーで日本をまわります。

 

さて、ニューヨークと言えば、皆さんどんな情景を思い浮かべられるでしょうか。多くの人が頭に描かれたのは、おそらくビルの群れ、摩天楼ではないでしょうか。そしてそのビルの群れが凝縮して屹立しているのがマンハッタン島で、このマンハッタンが所謂NYC(ニューヨーク市)ということになります。この島の凝縮濃度はまず他に例を見ないと思います。周りが水で囲まれているため、その限られた面積の中にありとあらゆるものが詰め込まれている印象です。この地理条件がニューヨークを比例のない面白い町に導いた要因の一つと言えるのではないでしょうか。

そして今回紹介します写真は、マンハッタンから水を隔てて他の地区を繋ぐ橋の写真です。マンハッタンの西側はハドソンリバー、その対岸がニュージャージー州、それを繋ぐのがジョージワシントン橋。一方マンハッタンの東側はイーストリバーで、対岸はクイーンズ。そこにかかるのはブルックリン橋、クイーンズボロ橋などです。これらの橋は、相当古い上に交通量が半端でないため、建設物的な視点ではかなり心細いのですが、橋を遠くから眺める分には美しく、魅力的です。私はクイーンズに住んでいるのですが、橋と水の見える景色が好きで、時折岸辺まで来ることがあります。

ニューヨークの中心はマンハッタンですが、この中にいると基本的にビルに囲まれているため、なかなか全体像を掴むのことは難しいです。しかし水の近くまで来てみると、なるほどこういう風になっているのかと新たな発見があります。もし皆さんもニューヨークに来られ、買い物、美術館などを一通り満喫されたら、橋を渡って対岸からマンハッタンを眺めてみるのもきっといい気分転換になるのではないでしょうか。


塚本浩哉
京都生まれ、現在ニューヨーク在住のギタリスト/ソングライター
http://hiroyatsukamoto.com/